じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

人って情報に対して意外と無防備なものですよね

 今、Twitterを中心に「情報弱者」や「ネットリテラシー」といった言葉が躍っています。インターネットを使って触れる情報量が多い方が情報強者である、という人もいます。が、果たしてそうなのでしょうか?

 このことについて、人がいかに情報に対して無防備かということを表すひとつの実験があります。その実験の話を元に、情報について考えてみます。民族社会心理学研究所(Universal Social Obedient)のエイトハン・ドレッド博士がおこなったという実験と結果は以下のようなもの。

  1. インターネット上の通信販売サイトを頻繁に利用するユーザーを男女2,000名ずつ無作為に抽出する
  2. それぞれ男性1,000名+女性1,000名の2,000名の組み合わせを作成し、それぞれにクラスA・クラスBと名付ける。
  3. クラスAに、サプリメントに関する通常のダイレクトメールを送信する
  4. クラスBに、クラスAに送ったメールに、『架空の権威者のコメント』と『サプリメントの効果についての誇張された数値』を織り込んだダイレクトメールを送信する


結果:クラスAの購入数が16名だったのに対し、クラスBの購入者は183名であった。
 また、検索サイトを使用して『架空の権威者』の名前で検索した場合に、実験の趣旨および謝礼を渡す旨を書いたページが検索の第一候補になるように調整されていたが、実際にそちらからコンタクトしてきた者はたったの2名であった。

 いかがでしょうか? ダイレクトメールという形で情報を与えた結果、こうなりました(『情報』の定義が難しいところではありますが……)。
 これは解りやすく結果が出た実験だと思います。インターネット通販を使用するということは、それなりにインターネットリテラシーがあり、検索をするのも容易な環境にあったはずです。にも関わらず、この結果。ここから、いかに人が権威と数に対して思考停止し、情報の精査が下手かが解るというものです。インターネットが使えて触れる情報が多いからといって、イコール情報強者とはならない、ということです。

 ブログを始め、TwitterTumblrFacebookなど、誰もが自由に情報を発信することができるようになった現在、真偽不明の情報が大量に流れるようになってしまいました。もっともらしい言説や数字のトリックは増え、巧妙になっています。今後は、無根拠な情報にいかに踊らされずに冷静に判断できるかといったことが、情報強者と呼ばれるためには必要なのではないでしょうか。その為には、知らない単語が出てきたら調べる・数字が出てきた場合、読み方が他にないかを疑うなどするべきでしょう。

 もちろん、検索結果がすべてだと思ってしまうGoogle病も、それはそれで厄介なものではありますが。


ちなみに

 こういった文章に慣れている人はすぐに気付いたと思いますけれども、『民族社会心理学研究所』も『エイトハン・ドレッド博士』も架空の存在です。上記のような実験も存在しません。悪しからず*1

 とまあこんな風に、インターネットに流れてる情報なんてどれも怪しいものなんですよね。

 ネットの情報はまず疑って掛かるのが賢明だな、というお話です*2

*1:ここまで疑いを持たずに読む人はそうは居ないと思いますが。

*2:こう言うエントリーを書く私みたいなのが騙されやすかったりするんだよなあww