新社会人に贈る、ビジネスメールの基本
新社会人に贈るシリーズ。今回は、ビジネスメールの基本についてです。
メールとは何か
メールがどういうものを指すのかは、既にある程度知られているでしょう。普段から友人同士でも使っているわけですから。ですが「メールとはどういう道具なのか」ということについて掘り下げている人は少ないようです。
メールは、コミュニケーションを図るための道具です。イワシを裁くのにノコギリを使いますか? 樹木を切り倒すのにペティナイフを使いますか? 道具には適切な使い方があり、適切に使うことで効果を上げます。メールも同様です。
では、メールという道具にはどのような特性があるでしょうか。メールを他のコミュニケーション手段である『対面での口頭会話』『電話で話す』ことと比較してみましょう。
主なメリットはこのようになります。
・エビデンス(対話内容)が残しやすい
・一度に送れる情報量が多い
・一括で送れる送信先が多い
・相手が読みたいタイミングで読める
裏を返せば、上記に当てはまらない場合はメールを使う必要性は無い、またはデメリットが優位になると言えます。メールには以下の様なデメリットもあります。
・相手が読みたいと思うまで読まれない
・情感が伝わりにくい
つまり、緊急で重要な情報の伝達や、直ぐに返事が欲しい相談、お詫びなど感情を伝える必要があるケースでは使えない、ということです。
メールをビジネス道具として使う上で大事なこと
ここでは絞って2点だけ。たくさん有っても意識しづらいと思うので。
・なるべく早くファーストレスポンスを返す
・いつまでに何をして欲しいかを示す
なるべく早くファーストレスポンスを返す
メールを受けたらすぐレスポンスを返すというのは、メール送り手側が持つ「届いてるのか? 頼みごとは伝わっているのか?」という不安を解消するためです。「メールは届いてますよ、対応するから待っててね」という回答が有った場合とそれが無かった場合では、どちらが待てるでしょうか。
まずレスポンスを返したら、次におこなうことは、メールの対応の優先順位をつけることです。入ってきたメールの依頼に着手してはいけません。
新人だと色んな依頼や作業の押し付けが入ってくるでしょう。これを割り込み作業から順にやっていっていては、何時まで経っても作業が終わりません。割り込みが入るたびにやってた作業が分断されてしまっては、元の作業に戻るのも大変。だから、割り込みの作業は優先順位を付けて順番に対応していかないとならないのです。でないと、最初の方に依頼してきた人の作業は永久に解決しないことになってしまうでしょう?
優先順位を付けてこなそうとすると、場合によっては対応が遅くなってしまうこともあります。そのとき、相手に一報を入れておかないと相手が待ち続けてしまうことになります。よく「終わったら報告しようと思ってました」という人が居ますが、その人の作業がもう終わりそうなのか、まだまだ終わらなくて待たなくてはならないのかは当人しか解らないことなのです。ということは、待ってる側は「もしかして伝わってないのかも?」「いつまで待てばいいんだ?」とやきもきしなければならなくなります。これってストレスですよね? だから、まず最初にレスポンスを返すのです。ちゃんと通じていることが伝わっていれば、そんなに酷いことにはなりません。もちろん、あまりに遅くなりそうならその旨を連絡する必要はありますけれどね。
他人のストレスを減らすことで、余計なトラブルを減らしましょう。
いつまでに何をして欲しいかを示す
ビジネスメールは、ほとんど依頼の為に使われます。あと、通知。
依頼は「いつまでに」「どうしてくれ」が無いと、相手は動いてくれません。「いつまで」が無ければ、相手からすれば「いつやってもいい」と判断されます。「どうしてくれ」がないと、そもそも何をやったらいいのかが解りません。余程か親切な人なら「で、私はどうしたらいいの?」と聴いてくれるかも知れませんが、多くの場合「どうして欲しいのかよく解からんから、とりあえず放置」と判断されます。
このように「いつやってもいい」「どうしたらいいのかよく解からん」と判断されてしまったら最後、相手の中での優先順位はどんどん下がっていきます。もしかしたら忘れられてしまうかも知れない。
よって、ビジネスメールには明確に「いつまでに」「どうしてくれ」を書く必要があります。書いておけば、後から催促するのも楽です。
メールを含むビジネスコミュニケーションツールは、極端に言えば「相手に自分の望むように動いてもらう」為に使うものです。メールもそう。その肝心要の部分を押さえておくことが、道具としての効果を上げるために必要なことです。
実に単純なことですが、ビジネスでメールを使う上で大事なことを並べてみました。
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