部屋を片付けるときと、片付いた部屋を維持するために考えること
今回考えるのは、洗濯物や生活用品・本・雑誌など様々なモノと本来捨てられるべきゴミが混在して居る、いわゆる汚部屋のことです。その片づけ方と、片付けた後の維持の仕方について考えます。
かく言う私の部屋も散らかり放題でした。導線にものがあって邪魔になる生活。そんなある日、気づいたのです。「こうやって邪魔なものを避けて動いたり、物を探すためにごちゃごちゃした状態で探すのは小さいながらも人生の無駄遣いでは? そして瞬間毎日これを積み重ねて行ったら膨大な時間を捨ててることになるんではないか? 部屋が散らかってることで心が荒んでしまうのではないか?」と。そこから部屋の片付けについて考えてみました。
ようやく最近になって「綺麗というわけではないものの散らかっても居ない状態」を維持できるようになってきましたので、その辺りを形式知化しておきます。
部屋が散らかるメカニズム
空爆や天変地異にでも巻き込まれない限り、散らかっていない部屋がいきなり散らかるなんてことはありません。
部屋が散らかるには、順序があります。それが、こちら。
小さいゴミ・汚れ・放置したものが有る→見慣れる→近くに中くらいのものを置く→見慣れる→大きなものを置く→見慣れる→混沌
『見慣れる』というところがポイントです。感覚が麻痺してきてしまうのですね。また、大きなものが蓄積されてくると、それより小さなものが見えなくなります。物理的に隠れてというのと、心理的に認識できなくなるのと両方です。混沌状態になるとゴミや汚れがどんどん蓄積されても見えなくなります。その相乗効果で、やがて手に負えないレベルのゴミ屋敷や倉庫状態が生まれるわけです。
なぜ部屋を片付けることができないのか
部屋を片付けることができないのはなぜか。これは、途中で心が折れるからです。心が折れなければいつかは片付きます。だって、そうでしょう。片付けようと思って掃除・整理をずっと続けていればそのうち片付く。向かっているわけですからね。
では、心が折れるのはなぜか。
それは、『無限』に増殖するゴミ・ものと相対しようとしてしまうからです。
先程も触れましたが、大きなものがあるとそれより小さいものは見えなくなります。汚部屋状態になると、どんな小さなゴミがあるのか、どんなものがあるのか把握することはできなくなります。
その状態で、大きなものを処分せずに、たまたま目に入った小さいものに手を出すとどうなるか。
小さいものを片付ける→最初は見えていなかったものがもう少しだけ見える→片付ける→最初は見えていなかったものがもう少しだけ見える→片付ける→最初は……
こうなります。そしてそこには『無限』に片付かないものがあるのです。人の心は、いつ終わるか解らない苦行には弱いものだと思います。こうやって心が折れ、片付けの途中で「もういいや、これ終わんねえよ」となるのです。
片づけをやりきるには
心折らずに片づけ続けるにはどうしたらいいか。
大きなものから順番に片付ける
一般的なご家庭だと、まず『服』になると思います。布団や電化製品といった大型のもので不要なものがあれば、それらから順番に処分します。大きなものがなくなればそれより小さなものが把握しやすくなります。また、場所が生まれるので片付け作業がしやすくなります。
つまり、こういう流れです。
大きなものを処分する→中くらいのものが見えてくる→中くらいのものを処分する→小さいものが見えてくる→小さいものを処分→細かい汚れが見えてくる→細かい汚れを取る
その瞬間に片付けるべき対象だけを片付ける
その時処分するものが『服』なら服だけを、『本』なら本だけを対象に処分します。それ以外のものに手を出してしまうと、前述のように心折れるスパイラルにハマる可能性が高いです。
ここまでで、割りと片付いているとおもいます。ひとまずは片付けが終了。
片付けた部屋を散らかさないためには
次は、片付けた部屋を散らかさないためにどうするか、です。
前述の通り、部屋が散らかる原因は「小さな汚れ」です。その部分が散らかっていても構わないかのような感覚に陥ることで、少しずつ汚れ・散らかりが広がります。
部屋を散らかさないためには、つまり「ちょっとくらい汚れててもいいかな」と思わせる場所を作らないことです。
床に置かない物を置かない
脱いだ服やタオルやちょっとしたものをついつい床に置いてしまいがちですが、これを止めます。脱いだ服はランドリーバスケットなどに入れて洗濯機の横などにまとめておくようにします。床に接地しているものは、予め置いておくと決めた家具だけにします。
私が使っているのは無印良品のバスケットです*1。折りたたみができるほうが便利でいいですよ。
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カーテンレールに干しっぱなしにしない
洗濯物をカーテンレールに干していると、座った時の目線の高さより高いところにごちゃごちゃとものがあることになります。これは散らかって見えます。散らかって見えるということは、そこから散らかるということです。よって、カーテンレールには物を干さないのです*2。
ゴミ箱を小さくする
ゴミ箱が大きいいと、部屋に占めるゴミの比率が上がります。当たり前ですが、誰しもゴミと一緒に生活したいわけではありませんよね。ゴミが部屋に占める割合が大きいと気分が下がります。部屋の中の自分のエリアがゴミによって侵食されていることにも慣れてしまう。これはよくない慣れです。よって「ゴミ箱は小さく目立たないもの」にします。当たり前ですが、それでいて生活に支障のないものを選びます。
私はこのゴミ箱を使っています。この茶色で、床板の色に合わせました。ゴミ袋が外から見えにくく(真上から見たら見えます)部屋にも馴染みやすくてオシャレ。
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ゴミはすぐ出す
マメにゴミ出しをするようにします。多くともゴミ箱にゴミが8割以下になってるように。ゴミ箱が一杯になってからゴミを捨てようとすると、そこからゴミの回収日までの間にゴミ箱が溢れたり、ゴミ箱の横にゴミ袋をおいたりすることになります。それもまた「ゴミと暮らしている」ということになり、気分を下げ、部屋をゴミに侵食されます。よってゴミはすぐに捨てることです。
コンビニ弁当を止める
コンビニ弁当に限らず、お惣菜やペットボトル飲料を買わないようにします。
これらのプラ容器は、かさばる上に臭いを放つようになります(凹凸が細かいので洗えてないこともおおい)。先ほどの話と同じですが、ゴミとしての主張がとても強いですから、これも片付いた部屋との相性は悪いですね。私は定期的に自炊するようにしていますが、自炊のほうがゴミの量は圧倒的に少ないですよ。
まとめ
片付けるときに意識すること
・大きなものから順番に片付ける
・その瞬間に片付けるべき対象だけを片付ける
片付いた部屋を維持するためにやること
・床に置かない物を置かない
・カーテンレールに干しっぱなしにしない
・ゴミ箱を小さくする
・ゴミはすぐ出す
・コンビニ弁当を止める
おわりに
ここに書いてることは別段難しいことではないと思います。習慣にすれば誰だってできることです。難しいことをたくさんやるのではなく、ここにあるようなことを丁寧にこなすことが大事だと思います。