じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

自分を疑え

今回のテーマは「自分を疑え」です。世の中に溢れている自己啓発本や思考系ブログを見ると、金科玉条のように「自分を信じろ」とありますね。それとはまったく逆です。

問題が発生した時の心理

他人と接するときやプロジェクトを遂行するときなど、さまざまな局面で問題は発生しえます。問題が発生すると、多くの人が無意識のうちに自分を疑えず自己正当化を始めます。自分は悪くない、という解りやすい考え方だけではありません。例えば、問題の原因を客観的に調査するときに、原因の中に自分を含めない、などです。

そうなると、正しく問題を見つめることが出来ません。相手が、環境が、条件が、自分以外の何かが悪い、という考えに陥ってしまいます。問題の原因が自分の外にある場合ならそれでも解決出来るでしょう。ですが、自分の中にある場合はどうでしょうか。恐らく、原因にはなかなか気付けないでしょう。誰かに指摘されて、始めて気づくことになります。誰にも指摘されなければ、問題には気付けないままです。

なぜ問題に気付くことが出来ないのか

何か行動を起こすとき、自ら「これは間違っている」と思いつつ行動する人はいないでしょう。人は基本的に「自分は間違っていない」と自己正当化した前提で行動をしているものです。自分以外の何かに強制されて、ということはありえますが、その場合は「強制されたから仕方ないことだ」という自己正当化が生まれます。強制する主というのは人の場合も有りますし、環境や状況というのもありえます。「物を盗むことは良くないが、お金が無いのだから仕方がない」と言うのは、状況に強制されたと言っているわけです。

人は行動のスタートの段階で自己正当化をする方向に大きく傾いているのです。だから自分を疑うことが出来ず、自分は持っている問題になかなか気付けないのです。

成長するために

自らの問題に気付くことが出来ない人は、成長することも有りません。成長の種である失敗にすら気付けていない訳ですから。だからこそ、問題が起きたときに「本当に自分が正しいと思っていたことは正しかったか?」と考える必要があるのです。その為に、自分を疑う姿勢が必要なんです。

なんとなく自信を持てない人はこれから伸びる可能性がある

裏打ちの無い自信を強く持っている人が、稀に居ます。行動力が高く、そして過度に自信を持ちすぎていることも多い。だから初手は早いのに同じ失敗を何度も繰り返すという傾向が有ります。そういった人は伸びない。そうでなくても、なんとなく自分を疑うことが出来ない人は多い、というかそういう人こそ大多数です。そういう、なんとなく自信を持っている人も、なかなか伸びない。

逆に、自信をなんとなく持てない人というのは、自分を疑うことが出来る人です。自分を正しく疑うことが出来る人は徐々に伸びていきます。自分のおこないを省み疑い抜いた後で、疑うことが出来ないものがあるなら、その部分が信じられる部分となります。信じられる部分を見つけるという経験を積み重ねていくことで自信は生まれます。自分が出来ること、出来ないこと、正しいこと、間違っていること、これらは時間は掛かりますが、いつか解っていくものです。そうやって、徐々に成長していくことが出来るのです。

まず、自分を正しく疑うこと、そして誤りを素直に受け入れて改善し、疑えない自分を作っていくこと。これが大事なんじゃないでしょうか。