じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

デバッグとバグチェック

文章を書く上での反面教師的な素材があったのでピックアップ。

「『ベヨネッタ』の場合は全ての要素を入れ終わりゲームとして完成してから、2ヶ月ほどバグチェックをします。人数としては、開発チーム全員に加えて外部のバグチェック専任スタッフを数十名という大規模なもので、その体制で毎日約10時間のバグチェックを行います。発見されるバグの量は、それはもう・・・」(齋藤さんの記事より引用)

なんと、開発スタッフ全員と外部スタッフ数十人で2ヶ月間もデバッグ作業に時間を費やしたというのだ。大作ゲームとなれば1ヶ月以上をバグチェックに費やすことは普通だが、数十人体制となると、かなり徹底したデバッグといえる(『ファイナルファンタジー』クラスならばありえる話だが)。

さすがファミ通40点満点! 『ベヨネッタ』はデバッグ作業に2ヶ月

言葉の定義が正しいか確認する

普通に良く間違えられてますけど、デバッグは「バグを取り去る作業・段階」です。バグがあるかどうかのチェックは、SIer一般にはテストと呼ばれていて、デバッグとは別物です。

「齋藤さんの記事」を読む限りでは、テストに時間が掛かっている、と読めます*1が、元記事の書き方だとデバッグに時間が掛かったように見える。わざとじゃないのでしょうが、読み手に誤解を与えます。

そもそもバグチェックという言葉を初めて聴いたんですけど、どこ業界のものなのでしょう?ゲーム業界ではポピュラーな単語なのでしょうか。

同じ意味に複数の言葉を割り当てない

引用元文章の中で「バグチェック」と「デバッグ」が一緒くたになってしまってるようです。小説のような文章だと、色々な語彙を使ったほうが良いこともあると思います。しかし、新聞記事の文章は表現の豊かさよりも正確性を求められます。そのような文章を書くときは、同じ意味を表すのに異なる表現を増やさないようにしたほうが良いです。


あえてツッコミを入れる価値も無い記事でしたが、エンジニアとして気になったのでついついやってしまいました。

*1:デバッグプログラマーなどのクリエイターがやることです。詳細な仕様を知らない人間が大量に導入されて進むような作業ではありません。なので「バグチェック」=「テスト」と読み取っています。と、『人月の神話』みたいな事を言ってみたりする。