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じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

『井出くんが聴くべき10枚の音楽アルバム』みたいなの、いいぞもっとやれ!

 この記事がちょっと面白かった。

井出くんが聴くべき10枚の音楽アルバム | 世界中の1%の人々へ

 Twitterはてブのリアクションを観てると「気持ち悪い」とか「厨二病乙」とか「こういう語りをするおっさんなんなの」といったご意見ご感想が多く、「まあそうだろうなあww」と思ったりもしましたが。確かに記事の文章はいかにも中級居酒屋で若者相手に大上段で語るおっさんの語り口そのままで、軽くパワハラっぽかったり、端的に言えば「うぜぇww」ではありますが、それは一旦良いとしましょうよ*1。私としては、こういう「厨二力を卍解したマイベストソングス」はどんどんやるべきと思うんですよね。

 趣味を大雑把に縦横に分けて考えてみると、横幅がバリエーションや範囲・ジャンル、縦幅が深さになるのかな、と思います。好奇心やお金があるほど縦横が広がっていくイメージ。
 で、これが歳を取ってくると……と言っても私はまだ三十路なんですけど、ある頃から横幅を広げるよりも縦幅を広げる方を優先してしまう感じが出てきます。単純に言えば、頭固くなって行って好奇心が薄れていく感じでしょう。どんどん「過去に好きだったものをより好きになるように動く」という気配がありますね。人によっては「過去に好きだったものを肯定するために他を否定する」ということもあるようです。私にはその感じは解らないですが、「俺は洋楽が大好き、AKBとかクソ」みたいなことをいう人は居るわけです*2

 私なんかはその他を否定するまでは行かないですが、やっぱり横幅を広げるのがどんどん苦手になってるような気もする訳です。AKB48とかEXILEとかも好きで聴くし、洋楽も邦楽もアイドルソングも声優ソングも懐かしの歌謡曲も、クラブ系(?)もアニメ系サントラも好きですよ。ジャンルで言えば、クラシカルなオーケストラも、最近のオーケストラも、スタンダードジャズも、若い人のジャズも(どれくらいだと若いんだろう? 山中千尋さんなんかは若いんだろうか?)……あ、演歌は聴かないかな。音楽で言えば、こんな感じでそれなりに幅広く受けるように口を持っているつもりです。が、それでも知らないジャンルや知らないアーティストや知らない曲は幾らでもある。で、そういう知らないジャンルやアーティストや曲に触れることって、どんどん減っていくように思うんです。

 こういう「マイベストテン」みたいなのって、自分が知らないジャンルやらが普通に出てくるじゃないですか。それが凄く面白いですよね。

 一番ありがたいパターンは、「マイベストテン」の中に幾つか、自分も好きなものが混ざっていること。「あっ、この人Aが好きでBが好きなんだったら自分と趣味が似てるかも。ってことはこのCってのもいいかも?」とね。Youtubeで視聴して気に入ったらiTunesStoreでもAmazonでも簡単に買えます。ホント便利ですよね*3

 街で不意に聴いた音楽が凄く良くて調べてしまう、みたいなことは今でもやるんですけど、そういうのはどんどん体力的に難しくなっていくだろうなあ、と思うと、芋づる式に新しい情報を見つけていけるのはとても嬉しいというわけです。


 音楽に限らず、どんなものでも、趣味があって知識があるという人は、それをどんどん出すべき。

カレー大好き男に「どこの店が好き?」と訊ねられたとき、女はどう答えたらいいの? : グルガオン GURGAON[食べログ]

 これなんて、読んで一気に『グルガオン』に行きたくなった人は結構いるはず。中に散りばめられた『シターラ』や『スパイス・マジック・カルカッタ』や『シャヒ・ダワット』だって気になったはず。だけどこのレビューがなければ、そもそも「カレー屋について調べて行ってみよう」と思わなかった人も、気になった人の中には居たはず。どうです?


 良いかどうかというのは極めて主観的な情報ではあり定量的ではない故に属人的に集まる。幾らgoogleが優れてようが、良いかどうか、評判がよいかどうかは「誰かがつけた評価・感想を集約する」しかない。じゃあその誰かがつけた評価感想ってのはなんなの、となると、それはこういう「マイベストテン」だったり「私の好きなカレー屋について語る」だったりするわけです。


 他人が集めた「とてもよい」を拝借するというのは、なかなかどうしてズルいと取られるかも知れないし「趣味なら足を使って頭を使って自分で調べろ!」という人も居るかも知れない。十代の頃の私ならそう言ってたかも知れないな。趣味は孤独で自分だけで突き詰めるもの、みたいなイメージはあったように思うので。それもまた考え方のひとつ。ただ私は誰かの趣味に乗っかっていく趣味の広げかたもありだと思っているし、誰かの「マイベスト」によって、固くなってきた頭をグイグイと押し広げてもらえるというのもありがたい。まったく視点がなかった方向を向けることがあるのも嬉しい。

 体が硬くなって背中に手が届かなくなってきたので孫の手を使う、みたいな感じ。


 そう、だから『厨二じゃねえかww』と笑われる風潮があるとしても、私としてはどんどんみなさんに『好きなもの・良いと思うもの』を発表して欲しいと思うわけです。少なくとも感情的なディスよりは嬉しい情報でしょ。

*1:私はそんなに気にならないですけれどね。自分もそっち側だからかなあw

*2:多分、そういう人は年をとるまでもなく元々からうざい人だ

*3:草の根通信で地味に情報を集めて、街のCDショップで予約して、買って聴いてみたら微妙……みたいな経験は誰しもあるはず