ジョギングを始めて、続けられるようになるまで
健康改善の為に今年の五月にウォーキングを始めて、八ヶ月目に突入しました。飽き性で長く物が続かない私ではありますが、珍しく続いていてなかなか驚きであります。今ではLSDで8min/kmで二時間くらいは走れるようになって来ました。帰宅ランと休日ランで、ここ二ヶ月は月間150kmほど走っています。走り始めた頃は想像も出来なかった状態です。
そうやって続けてきたことで、体重こそ「影響が出始めたかな?」という程度であまり変化はしていません*1が、それ以外の部分が色々と変わって来ました。せっかくですので、続けるための考え方などを備忘も兼ねてまとめておきます。
ジョギングを始めて変わってきたこと
体調を崩さなくなってきた
季節の変わり目になるとすぐに喉がいがらっぽくなったり風邪を引いてしまったりしていたのですが、ジョグを始めてからここまで大幅に体調を崩すことはほとんどありません。ジョグし始めの頃に、走りすぎて体力を大幅に失った後に身体を雑に扱ってしまい、倒れたことがありましたがw
気持ちが前向きになってきた
『歩行禅』というものが世の中にはあるらしいのです。そこまで大層なものではないですが、なんだかそれに親しい何かがあります。
詳しいことは専門家にお任せしますが……どうやら気持ちを前向きに、伏せないようにするのに『リズミカルに動く』『太陽を浴びる』『血流を良くする』のが良いそうです。ウォーキングやジョギングは気持ちを前向きにするのにうってつけと、そういうことのようです。あと、なんか脳汁的なのが分泌されてます(多分)
自分の身体を見つめるようになった
ナルシスト的な意味合いではなく。
ジョギングをしていると、自分の身体の悪いところがみえてきます。例えば「鼻呼吸すると鼻がすぐに痛くなる」とか「ふくらはぎの筋肉が痛くなる」とか。身体全体を活性化することで、悪い部分に負担が掛かって来るわけです。
よって、走っている間に自分の身体の声に耳を傾けることで、自分の身体の改善ポイントが解るというわけです。
ちなみに、鼻が痛くなるのは「粘膜が弱い→確かに風邪を引きやすい→ビタミンが足りてないからでは?」と仮説を立て、緑黄色野菜を摂るようにしたら改善されてきました。ふくらはぎが痛いのは、筋力が足りていないのと走り方が下手だから。上手い人はもっと大きな筋肉を使います。よって、ふくらはぎの筋トレをしつつ太もも、おしりの筋肉も使うようにフォームを変えて改善しました。
よく、ランニングは自分と向き合うことといいますが、こういうことなのかも知れません。
体型が変わってきた
前述のとおり体重はあんまり変わっていませんが、体型はちょっと変わってきた気がします。ベルトの穴2つ分はウエストが細くなっています。
声がよく出るようになった
ジョグの影響なのかはよく解らないのですがw
1〜2時間ほどジョグをした後で歌うと、声が強く太くなった気がします。いやまあこれは気がするだけかも知れませんけれど。でも結構いい気分で声が出るんですよ。これはまったく期待していなかった効果でした。
簡単に言うと、心身ともに健やかになってきた、という感じです。
続けるための3つの心得
苦しい練習をしない
意気揚々と「さぁジョギングやってみよう!」と思って街に出ると、多くの人が「走りすぎて」しまうようです。私もそうでした。自分の身体にとって理想的なペースよりも速く走ってしまい、息が切れ、心拍数が高まりすぎてしまう。これはあんまり良くない。
苦しいジョグが良くないのには理由が2つあります。
1つめは、続かなくなってしまうからということ。走るのって苦しいなあ、楽しくないなあと思ってしまうと外に出ることも億劫になってしまいます。私も何度かそれで挫折しました。
2つめは、走って苦しい=無酸素運動になってしまっているからということ。無酸素運動は筋トレにはいいですが、持続しないものです。10分を無酸素運動で速く走るのと、1時間を有酸素運動でゆっくりでも走るのは、どちらの方が運動効果があるか、一目瞭然。
走っていて息苦しいな、つらいなと思ったらすぐにスピードを緩めて歩き、休憩をし、身体に変調をきたしたらすぐに帰宅し、苦しいと感じることを極力避けるようにしました。
練習の軽さに焦らない
ウォーキング習慣を初めて一番最初の敵は、『練習が軽いことへの不安』でした。
苦しい練習をしないようにすると、当然、ジョグの強度は低くなります。スロージョグだと10min/kmですが、それだと相当遅い。徒歩と殆ど変わりませんから。街中をスロージョグしていると、ガチ勢っぽいジョガーにバンバン追いぬかれますし、時には機敏な老婆にちぎられたりするわけですよ。
そうすると、「こんな速度でちんたらやってて速くなるんだろうか……そもそも身体は変わるんだろうか……」と不安になってきます。不安になるから焦る。焦るから練習の強度を自分の限界以上に上げる。結果、体を壊したり精神的に折れて続けられなくなってしまう。
せっかく始めたことなのに、続けられなくなってしまっては勿体無いことです。
ま、心配する必要はないです。ちゃんと軽くでも体を動かしていれば、身体は動くようになってきます。怠惰な生活をしていることで、筋肉としては付いてるけれど動かない肉の塊。その肉の塊の部分が徐々に動くようになっていきます。
もちろん、サブフォー*2やサブスリー*3を目指すのであれば少しきつい練習も必要かとは思いますが、走り初めの初心者が焦る必要は全くないと思います。
継続する
結局はこれなんですけれども。
よく「やる習慣をつけるべし」という言い方はあるんですが、逆だと思うんですよ。「『やらない』という習慣を付けない」という方が、滑り出しはうまくいく気がします。なにもないところから「やり続ける」というのは、精神的なエネルギー量が相当必要です。「週4回走る」と考えてやるのは、なかなかハードルが高いでしょう。それよりも「3日以上は間を開けない」だと結構、楽。
私の場合「ランニングシューズを履いて20分近所を歩いた」というのもジョギングしたということにしてました。どんなにノらなくても、四、五日に一回近所を歩くだけなら、できそうじゃあないですか?
三日坊主って、やる習慣がつかなかったんじゃあなくて、やらない習慣に戻ってしまったってことが原因だと思うんです。一度やらなくなると、ズルズルやらなくなってしまう。だから、どんなに軽くてもいいから、「やってないわけではないよ」という風にすれば、最初の滑り出しは乗り越えられるのではないか、と思います。
まず肝心なのは、「軽負荷であっても継続していけば自分の体は変わる」と信じることだと思います。信じる、とかいうと急激に宗教的な臭いを帯びてしまいますがw
やっておくべきこと
ランニングシューズだけはいいものを買う
以前のエントリー(ずぶの初心者がランニングシューズを選んできた話 - じゃがめブログ)で靴を買ったことを書きましたが、本当に靴は大事。
足にあったクッションの適した靴を履かないと、足の裏にマメができたり、最悪の場合膝や腰を壊してしまう可能性があります。健康のためにやってることで健康を害してしまっては元も子もありませんからね。靴だけはいいものを買っておいたほうがいいです。
ちなみに、私が使っているのはasicのGT-2170(SW) 通称ニューヨークです。→ Amazon.co.jp: アシックス GT-2170 NEW YORK-SW ASICS: シューズ&バッグ
難しいことは良く解りませんが、同社のGEL-KAYANOより若干柔らかく、しかしnew balanceの靴などよりは固く、自然に足が出る感じで重用しています。既に300kmほど履いていますが、特にへたる様子もまだ見られません。へたってくれればそれを理由に新しい靴を買うんですがw 選び方はほとんど好き嫌いなので、お店に行って店員さんに相談し適したものを数足見繕ってもらい、その中からフィーリングで合うものを選ぶのが良いと思います。
その他、使ってみて良かったなと思うグッズを選抜してみました。→ 色々試してみた中でいいね!と思ったジョギングウェア・グッズ - じゃがめブログ
値段の安いものではないので、しっかりと自分に合ったものが選べるといいですね。
記録を取る
私はrunkeeperというiPhone用のアプリを使っています。GPSの位置情報から、ランニングをトラッキングしてくれるというアプリです。このアプリのためにガラケーからiPhoneに変えたといってもいいくらいです。
runkeeperは、走った場所や距離、時間、それらの情報からペースなどを記録してくれます。また記録された情報はWebで閲覧することもできます。走った場所にそって地図上にマークが出るのは嬉しいものですよ。
幾つかのジョギングコースを作っておく
単純な話、毎日同じ場所を走ってたら2週間で飽きます。
続けることがテーマですから、飽きが来ないように何種類かのコースを近所に作っておくのが良いと思います。
その時は、なるべく「交通量が少ない」「暗くない」「コンビニが点在する」コースを選ぶと良いです。とにかく交通事故がまずいちばんのリスクですから、車通りが少なくて明るい道がいいです。あと、水分補給と排泄は結構ネックになってきますので、コンビニおよびトイレのある場所を把握して確保しておくと、いざというときに悲しいことにならなくてすみます。
手近な目標を作る
まずは5kmマラソン完走、次は10kmマラソン、次はハーフ、次は……と、今の自分では実現が難しいが練習すればできそう、そんな目標をずっと作っておくと良いと思います。
私としてはレースを目標にすることをお勧めします。体重や体型だと、有耶無耶になってしまうんですよ、結構。経験上。
確実なウォームアップ・クールダウン・ストレッチ・アイシング
蔑ろにしてしまいがちですが、これほど大事なことはないです。
走る前に15分のウォームアップ(ウォーキング)、走り終わってから15分のクールダウン(ウォーキング)。極端な話、30分しか時間がないならウォームアップとクールダウンで30分歩いて帰ってきて、それでもいいくらいです。
走り終わったらストレッチ。痛くなるほど伸ばさなくてもいいので、使った部位を気持よく伸ばしておきましょう。私は身体固きこと岩のごとしなので、こちらの本を参考にしています。図解でわかりやすくてとても良いです→ 体が硬い人のためのストレッチ (PHPビジュアル実用BOOKS)
最後に、脚をアイシング。冷水シャワーか、もしくは浴槽に水を貯めて、60秒冷やします。特に膝周りを重点的にやっておきます。アイシングは、特に冬場は冷たくて避けガチなのですが、やっておくとおかないとでは脚の疲れ方が全然違うのと、痛みの出方に差があります。やっておくべき。
繰り返しになりますが、健康のためにやってることなので、健康を害さないようにするのが一番重要だと思います。
お勧めサービス
悪魔的お勧めWebサービス。
mapion(距離測)
キョリ測(ベータ) 地図をクリックして距離を測定 消費カロリー計算や面積測定も
遠距離であればGoogleMapで測るほうが便利なのですが、「家の近所をグルっと回って3kmのコースを作る」なんて場合はキョリ測がとても便利です。使い方も簡単。スタート地点からポチポチとクリックしていくだけ。
runkeeper
iTunes App Store で見つかる iPhone、iPod touch、iPad 対応 RunKeeper - GPS Track Running Walking Cycling
前述していますけれども、ランニングの記録アプリです。Web上でSNS的に友達の記録を見たりすることも出来ます。テンション維持に最も効果的ですよ。私の場合、最もテンションを維持してくれたのは、走友とのやりとりや走友の記録が刺激になったからです。誰か一緒にやる人がいたらとても良いですね。お勧めです。
runnet
RUNNET
最初はあんまり使わないかも。ランニングに関する情報や、大会情報が色々と載っています。大会にエントリーするためにアカウントをひとつ持っておいても良いでしょう。
まとめ
今では、ジョギングで酸素を取り入れ体を動かすこと、足でリズムを刻むことで精神的に落ち着くということの気持ちよさを感じているため、積極的に走ろうと思えます。が、最初はそうでもなかった。ダルいなぁ、とか面倒だなあ、とか思ってしまって、やめそうになる。
でも、今思い返すと、やめなくてよかったなあと思えます。確実に健康的になっていっていますし、なにより走ることが楽しい!
正直、走るという行為は誰にでもお勧めできるものではないです。誰でもできることなんですが、楽しめるかどうかというと、よく解らない。私は楽しみを見出すことができましたが、そうでもないっていう人は結構居るはず。そういう人にはお勧めしづらい。
でも「これまで走ってみたけどイマイチだった」とか「走ってみたいけどどうしたもんだか解らない」という人も、気負わない程度にやってみて欲しいです。無理はしないが、着実に。それで「あっ、これなら続けられるかも」と思えるかも知れませんし、そうなったらとても素敵だな、と。そんなことを思ったのでした。
関連エントリー:色々試してみた中でいいね!と思ったジョギングウェア・グッズ - じゃがめブログ
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