じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

モチベーション推移 仮想体験ゲーム

かなり前に受講した体感型のセミナーが面白かったので紹介しておきたいと思います。方法は実に簡単で、特殊な訓練などは特に必要ないと思います。興味が湧いたらやってみていただければと思います。ゲーム感覚で出来ます。セミナーと言うと肩肘張ってしまうので、ゲームと言うことにしましょう。
いきなり種を明かしてしまうと、体感するのは実際のプロジェクトなどでのチームのメンバーのモチベーションがどう推移するかです。気付きがあるほうが印象に残りやすいので、ゲーム前に内容を明かさない方が良いと思います。対象は、自らチームを率いることになった新人リーダーです。

用意するもの

新人リーダー候補(10〜15名程度で1チーム)
画用紙(人数+1枚)
筆記具(マジックでもボールペンでも)
15メートル程度のロープ
布帯(目隠しになればタオルでもなんでも良い)
広い場所

方法

リーダー役以外に目隠しをしてもらう

チームごとにリーダー役をひとり選び出します。普段から要領の良い人の方が後の展開はスムーズになりますが、指示がうますぎる人がリーダー役をやると、企画の主旨(紆余曲折によるモチベーション推移を観察する)が薄れます。そこらへんはバランスで。

画用紙に図形を描いてリーダー役に渡す

この図形を、ロープを使ってメンバーに描いてもらうことになります。あまり難しいと実現不可能になりますのので、簡単なほうが良いですね。○の中に☆とか、その程度でも結構難しいです。

メンバー役を配置する

広めの空間に目隠しをしてメンバー役を配置します。立ってても座っててもいいですが、動き回ると危険なのでその場に居るように指示します。その空間にロープを広げて置きます。

図形をメンバーに描いてもらう

リーダー役は口頭でメンバーに指示を出して、動いてもらいます。手を出してはいけません。もちろん、足もw メンバーは目隠しをしたままなので、一挙手一投足がぎこちないですし、なかなか指示が伝わらないこともあると思います。なので、どのように伝えるか、このリーダー役の腕の見せ所になります。
20分程度経過するか、ある程度図形が完成したら終了です。

モチベーショングラフを描いてもらう

メンバーには目隠しを外してもらい、開始から終了までのモチベーションがどう推移したかグラフにしてもらいます。縦軸がモチベーション、横軸を時間とします。グラフを描くときは他の人のグラフを見ないようにさせてください。

答え合わせ

全員にグラフを発表してもらい、グラフが大きく変化する部分については理由を説明してもらいます。一通り全員の発表が終わったらネタバラしをします。

学べること

やってみると解るのですが、このメンバー役が描くモチベーション推移って殆ど全員のグラフで同じような形になります。もちろん、指示されかたなどに個体差があるので全く同じにはなりませんが、おおよそ同じような形になります。そして、そのグラフと実際のプロジェクトにおけるチームメンバーのモチベーションの推移と相似形になっている、というのです*1
ここから、チームを率いる際に、モチベーション管理に対して意識を払わなかった場合のチームメンバーのモチベーションの変化や、どういうイベント(リーダーから具体的に指示を出される、など)が有ればモチベーションが維持されやすいか、などを体感的に学べるというわけです。意識的にメンバーを演じる、ということが重要です。

リーダーになったとき、メンバーのモチベーション管理は重要な関心ごとのひとつでもあります。というか一番重要と言っても過言ではない。感覚的に解れば良いのですが、それって物凄くセンスが必要です。そもそも気付くことすら難しい。それがトータルで1時間掛からないゲームでなんとなくでも気付く取っ掛かりになるのであれば、やってみる価値は結構あるのでは、と思います。

*1:どういうグラフになるかはやってみてのお楽しみです