じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

映画『東京タワー』が放送されたのは母の日だったからなのか

小説では読んではいたのですが、映像を見たのは初めて。結論から言うと、結構良かった。号泣はしなかったけど、グッとは来た。

以下、内容に触れます。

オカンが抗がん剤の副作用に激しく苦しむ場面に遭遇したボクは「大丈夫か?」「痛いんか?」としか言えずオロオロするばかりというシーンがあります。もちろんオダギリジョーの演技力が高いというのもあるのでしょうけれども、私としてはこのシーンのリアルさに胸が詰まってしまいました。恐らく自分もこうなってしまうだろうな、というのが見えてしまった。もしあのまま「オカン」が死んでいたら、オカンは最期にうろたえるばかりの息子を見て落胆しながら、もしくはそれよりも苦しみが勝った状態で亡くなっていたかもしれない。自分も同じシチュエーションに置かれたらそうなっちゃう可能性は断然あるけど、これは本当に怖い。

どうすれば最期のときに両親にとって幸せな形で送り出すことができるか?というのは大きな課題でありテーマなのですが、どうやっても良いビジョンが見えないんですよね。逆に、恐怖感は常に付きまとっています。よし、親孝行できたぞ!と思っても完璧なんてことはないし「ああ、もうちょっとこうできたな」ってのは無くならないと思うんです。小さい後悔が無くならない。みんな大なり小なりあるんじゃないかなぁ、と思うんですけど、どうですかね?

なので、作中の葬式の最中に不躾な編集者から締め切りの催促をされたとき、落胆しているボクの前にオカンが現れて「仕事しろ!」というシーンはボクへの救いなのかな、と感じました。ここは人によって捕らえ方が違うかもしれないところですが。


ちなみに、私の母の日は、恥ずかしながら当日まで母の日に気付いてなかったので特にプレゼントなどなく電話しただけでした。
なので消費の盛り上げには一切関わっておりません。あしからずw


今週のお題「母の日」