じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

ユーザーインターフェースの良し悪しは主利用者によって変わる


 以前に小売店でアルバイトしてたときに学んだことのひとつが「売り場のレイアウトを変えると売り上げが下がる」ということです。なんで? って感じなんですが、私が働いてる間に就任した歴戦の店長3人が3人ともで同じ事を言っていたので、多分「小売あるある」なのだと思います。
 なぜ売上が下がるのか気になって理由を聴いたことがあります。つまり個人研究の結果なんですが、それによると『主婦は商品の置いてある場所を一度覚えたら、次からはそこを目指し、無かったらもう探さない』のだそうな。レイアウトが変わっていて場所が変わってると『無い』ってことにするらしい。だから売れなくなるのだということらしいです。主婦ゆえなのか、再購入されやすい商材を買うのに主婦が多いゆえなのかは断言しづらいところではあったのですが。

 で、開発者としてエンドユーザーの挙動を見て気づいたことが『主婦のオペレーターの人は多少使いにくいUIでも覚えて使いこなす』ということ。若い男性は、改善要望出してくる率の方が高いです、経験上。
 更に、開発者としての我々が考える『理論的には使いやすいUI』に差し替えて提供すると、使いにくいUIに慣れたオペレーターからするとむしろ「使いにくい」ということになります。今までのオペレーションと変わると使いにくいの。一般的に使いやすくなったとしてもね。

 よって、主なエンドユーザーによってはUIを変えない方が良い、または変えることをちゃんとコミットしとかないと「使われなくなる」というのが教訓です。

 Twitterのリプライで『UIはターゲット層次第、一般には使いづらいUIでも主ターゲットにとって使いやすければ良し*1』というコメントをいただきましたが、まさにその通りですね。小売のレイアウトもアプリケーションの画面もUIということになりますが、どんなUIでも提供する側がエンドユーザーの特性を把握していないと、ひとりよがり的に写ってしまうのでしょうね。その辺りを押さえておけば爆裂炎上する可能性は下がるのではないでしょうか。


*1:例えばドン・キホーテの山積み販売などは、私は使いやすいとは思わないんですが、あれを良いと思う人もいるでしょう。