じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

高齢者に資産が集まってる今、ぼんやりと考えたこと

 Twitterでも少し触れた話題ですが。

なんどか紹介したグラフですが、現状では日本に存在する金融資産1500兆円のうち60歳以上が6割持ってます。

50代が22.4%保有しているので、50代以上が持つ金融資産は82.4%になります。一方で、哀れな20代はわずか0.3%です。

BLOGOS(ブロゴス)- 意見をつなぐ。日本が変わる。

 それに対する2chの反応がこちら→ 日本に存在する金融資産1500兆円のうち老人が82.4%を保有し20代はわずか0.3% どうなる若者

 2chの反応とブクマはサラッと斜め読みしただけではあるのですが、意見として一番多いのは「老人が資産を持ってるのに若者に使えとかワロス」「相続税爆上げせよ」でしょうか*1

 これに関して、私が不思議に思うのは、何故老人が資産をダブつかせていながら介護業界が逼迫しているのか、ということです。老人がその資産を使って若者を介護者として雇えば良いんじゃないですか?

 コトはそう単純には行かないんですよ、という話はあるのでしょうが*2、それが一番ダイレクトに若者にお金が流れてかつ老人の安心社会に繋がると思うのですが、どうでしょうか。

 相続税に関して言えば、例えば95%にしたとして、その相続税を受け取るのは国家ですよね。これは、一旦国家を挟むことでお金の周りが悪くなるでしょう。逆に相続税を0%にしたとして、85歳の老人の相続税を受け取るのが65歳の老人なりかけだとかザラでしょうから、老人間ロンダが発生するだけで若者にお金は一円も入らない。よってお金は動かない。若者は動かない。介護者増えない。と、そうなりそうです。相続税に依るコントロールは経済への刺激と介護政策という意味ではあまり意味を成さないのではないでしょうか。

 いや、単純な話ね、若者は『仕事が無いのにお金もない』といい、老人は『介護して欲しいしお金もあるのに人手がない』って訳でしょ。ここのアンマッチが埋まらない理由ってのはなんなんだ、という話です。

 ちなみに、老人ホームの需給と保育所・幼稚園の需給も結構マッチしてるんじゃあないか、と思ってます。その話はまた別に。


追記:2011/06/22 12:00
意図としては、「高齢者に資産が集中しているところに『税率を大きく掛ける』などの没収案ばかり模索するのではなく、高齢者が自らお金を払うのに抵抗なく若年層が受け取れる市場を考えた方が良いのでは。その辺り、介護関連とマッチするのでは?」という主張をしたかったのですが、文章が雑でうまく伝わらなかったようで残念です(私の文章が)。

*1:「若者がお金を持ってないのに老人は持っててけしからん! 剥ぎとれ!」というのはそもそも論外だとは思いますがね。

*2:実際、介護業界のハードワーカーっぷりは聴いていますし、そういう職に就きたくない人も多いでしょう。技能的に難しい、という話もあるかも知れません