読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

「『子ども手当』は『児童手当』を増額しただけ」のウソ

前のエントリー「これでもまだ『子ども手当』を断行する民主党を支持しますか?」でのブコメで以下のような物を頂きましたので、反駁しておきます*1

id:DocSeri 財源問題はさておき、基本的に現行の児童手当(金額の不足が指摘され続けてきた)を増額しただけのものなので、問題があるとすればそれはほとんど自民党政権下で決まったことだよと。民主党の支持とはあんまり関係ない

本当に「増額しただけ」なのか?

児童手当と子ども手当の差異は以下の通り

  • 児童手当の目的は少子化対策・育成支援という「社会保障」であるが、子ども手当の目的は「不明瞭」*2
  • 子ども手当には年収制限が無い
  • 児童手当は12歳までの児童が対象。子ども手当は15歳までの児童が対象。
  • 児童手当は、扶養者に手当が支給される。子ども手当は両親が居ない場合は扶養者に支給されない。
  • 児童手当は養育状況を確認するための届けが必要だが、子ども手当にその明文は無い

全然違うものですね。特に、支払い対象年齢引き上げと年収制限の撤廃により、支払い対象者が1.5倍くらいになっていると。単純に額が増えただけでなく、対象者も増えている。にも関わらず、両親が居ない子どもは保証されない。そういう制度変更です。これが「増額しただけ」で済む問題かどうか?

課題に付いて

もちろん、児童手当に付いても課題は有りました。一番言われていたことは、現物支給ではなく幼稚園や小児病院などの環境整備に予算を使った方が社会保障としての目的を達成出来るのではないか、ということ。こういう課題は前からあったわけです。
もうひとつ、外国人への支給に付いてですが、元々の児童手当では外国人への支給はありませんでした。それがある時*3に国籍の条項がなくなった。この件に付いても既に問題視はされており、改善の余地は有ったのです。
元々の児童手当にも問題はあった。これは確かです。ですが、この件については自民党内でも問題視する声はあり、別方向に軌道修正される可能性はあったものです。
自民党政権下で決まったこと」だから「民主党とは関係ない」のではありませんよ。「自民党政権か決まったことで、今後改正すべき問題として認識されていた」にも関わらず「改悪をした上で予算拡充をした民主党」だから問題なのです。

財源に付いて

ちなみに、引用したブコメでは財源に付いてさて置いていますが、財源はさておいちゃダメでしょう。児童手当は平成19年度(当初)予算(年金特別会計児童手当勘定)において477,172百万円となっています。約4,800億円。子ども手当が初年度2.25兆、翌年から5.5兆円。つまり約10倍超です。日本の防衛費が去年で4.8超円なので、それより多い。世界水準でも上位水準と言われているこの防衛費よりも。これがさて置いといて良い問題ですかね?これまでは規模がそれほど大きくなかった故に、ハイエナ的存在からも美味しく有りませんでしたが、これからはより美味しくなりますよ。
しかもこの予算を捻出するための控除取りやめは、消費税にして数%程度の威力を持っている。実質の増税と同じ。ただそれを表向きには「増税」という言葉を使っていないだけです。


うちではない別ブログでも同じような論調を見ましたけど、一般的な意見なんでしょうか?児童手当=子ども手当説は。どうやったらそう結論づけられるのか、ちょっとまだ理解に苦しむところなのですが。

*1:基本的にブコメはスルーの方針なんですけど、他のブログでも同じ論調を見たので、一応。

*2:景気刺激なのか社会保障なのかも不明

*3:wikipediaによると1982年